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トリチウムの危険性についてのBarks
at Illusionさんの論(1)は重要な問題点を良く指摘しておられます。それに関して、2、3補足します。
まず、現在、福島原発構内のタンクに貯められている汚染水は、トリチウム汚染水とされ、トリチウムのみが取り残されていると思われている。というのは、 ALPS(多核種除去設備)その他の装置を使って、トリチウムは取り除けないが、セシウム、ストロンチウムその他の放射性物質は除去されていることになっているから。そのため、「処理済み汚染水」または「トリチウム水」と称していた。しかし、
2018.9.2日に東電は、このトリチウム水のうち8割強の75万トンで、トリチウム以外の放射性物質の濃度が基準値を超えていたことを認めた。例えば、ストロンチウムが、最大で基準値の2万倍もあったものもあった(2)。すなわち、これらの汚染水は、単にトリチウムだけでなく、さらに危険な放射性物質も含んでいる。こんな水を大洋に放流するわけにはいかない。
トリチウムは、(1)でも述べられているように、通常の水素と同様に振る舞うので、水として生物の体のどこにでも侵入する。そして体内の様々な所でその悪影響を及ぼす。特に顕著なのが、先(1)にも述べられている白血病である。母親がトリチウム水を飲まされ、その乳で育てられた子ネズミに、トリチウムが取り込まれるが、特にその脳に多く留まることが実験的に確かめられた(3)。これは、脳への悪影響が深刻だということを示唆しているが、その影響は、体の他の部分への影響のように明確には認識されにくい。しかし、日本の子供達の間での精神異常が、原発が増えるに従って増えていったし、福島事故後にもそのような傾向が見られるようである。