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10.05.2021

人類の当面する基本問題(26) 病気や薬剤のでっち上げ—ADHDとガーダシル(日刊ベリタ2013.09.09)

先頃、日本の数カ所の大学で、ある医薬品の効用についての研究論文の作成に、その医薬品製造会社の元社員が,関与していた;その主な統計的分析がその元社員によるものであって、その医薬の効用が余分に強調された;結果、その医薬品が,無効用なのにも拘らず、販売が促進されたという事件が報道された。おそらくこれはこうした研究というものを悪用して薬剤効果をでっち上げるという例の1つだが、それこそ氷山の一角に過ぎないと思われる。

基本問題は2つ。1つは企業という組織が、利益追求を第1の目標にしていること。もう1つは,研究なる活動が、研究費なるカネを必要としていること。様々な企業がそれぞれ利益追求することに邁進していることが、現代文明の基本的な、 一番大きな問題であることは、拙著「病む現代文明を超えて持続可能な文明へ」(本泉社,2013)で強調した。アメリカは軍需産業依存に成ってしまった為に、戦争を続けることに固執している。軍需産業にとっては、戦争こそが儲けの最大の顧客である。医療・医薬産業にとっては、医療や医薬品を売ることが、利益のもとである。ということは,人々が医療を必要とする条件を作り出すこと、医薬品を買わせる状況を作り出すことができれば都合が良い。すなわち,こうした産業にとっては,人間の病気が顧客である。もちろん,人間・生き物は病気は避けられないものであり、病気の軽減や回復に貢献することは必要かつ、有意義である。しかし,ここに利益優先が忍び込むことは、企業の論理として避けがたい。

研究者の側から見ると、研究という活動を継続して、研究者としての生き方を続けようとすると、研究に必要なカネをなんとか確保しなければならない。カネの出所が公であれ,私的なものであれ、それに飛びつくことは、研究で生きようとする人にとっては、非常に魅力的であるし,それが得られるかどうかは、研究者にとっては死活問題である。現在、原子力関係に携わっている大部分の研究者は、原子力産業やその後ろ盾(政府など)から研究費が支給されていて、そのカネの元を失わない為には、原子力産業にとって都合の悪い研究やそのような研究結果があっても、発表できないし,しない。製薬会社などの私企業からの研究費をもらう研究者が、そのカネの出所に不都合な結果の発表はせず、都合の良い体裁を整える改竄をしがちなことも、なかなか避けられない。最初に述べたのがその1例であることは論を待たない。

こうした現象は、日本に限ったわけではない。スワインフルーのワクチン問題は2009-2010年ごろ、この欄でなんどか報告した。さて,最近明らかになったこうした例を報告する。

ADHD (Attention Deficit Hyperactive Disorder)なる病気名は日本でも用いられようになってきたようである。この病気を発明した医者の一人が,死を前にして、その経緯を告白したのだそうである。アメリカの精神科医の団体(APA=American Psychiatric Association)は数年おきにDMSDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)を発行する。Eisenberg博士は,1968年のそのマニュアル作成者の一人で、子どものHyperkinetic reaction of childhoodなる概念を発表し、他のメンバーもこれを精神疾患の1つと認めた。しかし,その原因(脳の異常や,脳内の化学物質のバランスの欠如などの生理的原因)は不明,その研究も追求されなかった。これは後にADHDと名前を変えて、精神疾患とされた。名前を獲得すると、一人歩きを始め、それに対応して薬剤が考案された。そして、学校経営で、ちょっと不都合がある子どもを容易に、ADHDと認定することが、普及した。学校政策で、こうした問題のある子がいると援助をするようになり、学校側も援助ほしさに、安易にADHDを増やした。この子供達の多くは,リタリンなどの薬品が処方され、服用させられている。この過程で、利益を得たのは、主として、製薬会社と精神科医である。ブッルクヘイブン国立研究所の研究によると、リタリンは,医薬品としては、コカインに似ているが、脳への害の可能性はコカインよりも高いということであった。さて,このEisenberg博士は、201222日付けドイツの週刊誌シュピーゲルで「ADHDは、でっち上げられた病気の典型例である」という発言を残し、その7ヶ月後にこの世を去った(a)。

もう1つ、子宮頸ガンの予防ワクチン、ガーダシルの問題。日本でも,深刻な副作用が多いことから、最近強制的接種は考え直されているようである。筆者は既に、この覧で警告を出してはいた(落合栄一郎:日刊ベリタ2010.01.14; 2012.06.28)。このガーダシル開発に関与した研究者が、最近、ガーダシルは効果がなく、むしろ危険のほうが多いという発言をした(b)。なおこの問題はアメリカのCBSニュースでもとりあげられた(c)。Diane Harper博士が、この発言をした人物であり、このワクチン開発の主要人物であった。発言は、「このワクチンの副作用は深刻で、副作用発現率は、子宮頸ガンの死亡率に匹敵する」というものである。このワクチンの副作用による死亡は、公式機関で過少に報告され、そのため, このワクチンは安全であるという印象を世間に与えているとも云うし、結論的には「このワクチン接種には何らの利益もない」ということになる。その上、たいがいの子宮頸癌は、「1年、多くても2年以内に自然治癒する」と、2009年の国際会議で発言している。

(しかし、その後、彼女は、こうした発言を取り消している)。

(a)http://www.naturalnews.com/041607_psychiatry_ADHD_fake_diseases.html

派は駆使は(b)http://www.naturalnews.com/041644_Gardasil_vaccination_scam_HPV_vaccine.html

(c) http://www.cbsnews.com/2100-500690_162-5253431.html


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